施設の開業について
放課後等デイサービスは児童福祉法を根拠とした認可事業です。つまり誰もが簡単に開業・運営することが出来ないのです。
ではどのようにすれば放課後等デイサービスの施設を開業・運営できるのでしょうか。施設を開業するにはある一定基準を満たしたうえで、認可指定を受ける必要があります。
認可指定に必要な基準を紹介したいと思います。
【開業・運営の基準】
①施設の運営元が「法人」である事 ②施設で働く人の「人員」が定められた基準を満たしている事 ③施設の設備が定められた基準を満たしている事 ④施設の運営に関する基準を遵守していること
原則的に上記4つの基準を満たさないと認可指定がおりず、放課後等デイサービスの施設を開業・運営することはで来ません。
次にこの4つの基準についてより詳細に説明をしますので、開業を検討している人は参考にしてください。
①：施設の運営元が「法人」であること
放課後等デイサービスの施設を運営するには必ず「株式会社」「合同会社」「NPO法人」等の法人格を取得している必要があります。つまり個人で開業したいと考えても認可は降りませんので、注意してください。
②：施設で働く人の「人員」が定められた基準を満たしている事
「放課後等デイサービス」の施設で働いている人の職種には種類があり、またそれぞれに定められた基準や、人員配置などが決まっています。
◆管理者
管理者とは管理業務に従事する人の事をさし、児童発達支援管理責任者や指導員との兼務は可能です。管理者には特にこれといった資格等は必要ありませんが、各施設必ず1名以上は必要となります。
◆児童発達支援管理責任者
児童発達支援管理責任者とは「相談支援」や「直接支援」等の要件を満たす業務に最低3～10年以上従事した経験が必要になり、さらに各都道府県が実施する研修を受けないとなれない職種です。こちらも必ず各施設に最低1名以上は必要となります（管理者との兼務は可能）。
◆指導員・保育士
指導員・保育士は特に資格等は必要ありません。但し、施設によっては保育士資格等をもっていると待遇面など含めて優遇されることがあります。直接児童を指導する指導員・保育士の配置人数については基準が決められています。
・障害児数が10名まで/2名以上必要
・障害児数が10名を超えた場合/2名に、障害児数が10名を超えて5又はその端数を増すごとに1名を加えて得た数以上
③施設の設備が定められた基準を満たしている事
施設に関する基準は各自治体毎に若干異なることはありますが、どこの自治体でも設備基準が決まっています。
●指導訓練室：広さの基準は各都道府県によって異なりますが、普段児童が過ごす場所の事をさします。
●事務室：事務室はその名の通りスタッフが事務作業するためのスペースの事です。事務机やパソコン、書類棚等は鍵付きが望ましいです。
●相談室：相談室はプライバシーを確保できる設備や備品を整えた場所です。また保護者などとの面談スペースとして利用したり、体調を崩した児童が静養するためのスペースとしても利用します。
●トイレ/水洗い場：健康管理や衛生管理をしっかりとする上で必要とされます。トイレについては近年では様式である事が望ましいです。
④運営に関する基準を遵守していること
利用定員や、営業日、サービス提供時間、サービス内容や緊急時の対応マニュアル等細かく定めた運営基準を遵守していること。